AIの答えを、三十秒だけ疑ってから使う
書いた人: 服部健太(一宮ではかぜ整体院を経営)
閉店後、ふと気になってAIに聞いてみる。「店の看板を出すのに、市への届け出はいるの?」。数秒で、きれいに整った答えが返ってきます。見出しまでついていて、なんだか役所の案内より分かりやすい。
そのまま「いらないみたい」と頭にしまって、次の話に移る。補助金の締め切りも、近くのお店の定休日も、同じようにAIに聞いて済ませている方は多いと思います。
私も、調べものの入り口はAIに聞くことがほとんどです。便利なので、やめる気はありません。ただ、その答えを「確かめたもの」と「まだ聞いただけのもの」に分けておかないと、あとで困る場面があります。
口ぶりの確かさと、中身の確かさは別もの
以前、AIが書いた文章を出す前にどこを見るか、という話を書きました。今日はその手前の話です。書いてもらう前の、調べものの答え。
AIは、分からないことでも迷いのない口ぶりで答えることがあります。しかも、制度や期限や営業時間は、年ごと・地域ごとに変わる。AIが覚えている内容が、今年の一宮の話とは限りません。
厄介なのは、答えのほとんどが合っていることです。ほとんどが正しいと、残りの一行まで正しく見える。だから全部を疑う必要はなくて、疑う場所を決めておけば足ります。
今日からできる最初の一歩
②で出てきた場所が、実在しないこともあります。そのときは、その答え自体を一度保留にしておくのが安全です。
慣れてくると、①と③だけで三十秒ほど。全部を調べ直すより、ずっと続けやすいはずです。
- ① AIの答えの中から、日付・金額・「できます/いりません」と言い切っている行だけに印をつける。確かめるのはそこだけです
- ② 印をつけた行について「これはどこに書いてありますか。調べられる場所を教えて」と聞き返す
- ③ 教えてもらった場所を、自分で開いて一つだけ見る。市役所や国の窓口のページ、お店なら本人の公式アカウント。答えそのものより、この一手間が大事です
- ④ 確かめられなかったものは、メモに「未確認」と書いて残す。人に伝えるときも「AIに聞いた段階です」と添える
入り口の先へ
どこまで確かめれば十分かは、商売によって違います。お金や届け出に関わることと、ちょっとした言い回しの相談では、かける手間を変えていい。
20分の無料AI診断では、普段AIに聞いていることを見せてもらいながら、確かめる側とそのまま使っていい側を一緒に分けるところから始めています。最近聞いたやり取りが一つあれば、それで十分です。